2月19日(金)に恒例の淀橋市場イチバの日を開催します。今回は、東京都とJA東京中央会のご協力により、江戸東京野菜の中から「ごせき晩生・小松菜」「のらぼう菜」「東京うど」の3品が出品されます。江戸東京野菜は、現在、50種がJA東京中央会に認定されています。江戸時代から続く伝統野菜の味を食卓にお届けする。それも、私たち市場の大切な仕事です。

「ごせき晩生・小松菜」は、 江戸時代、江戸川近くの小松川周辺で栽培されたことから、徳川吉宗がこの名を付けたといわれる東京生まれのアブラナ科の野菜です。東京はもちろん、神奈川、埼玉、千葉などといった都市近郊が主な産地です。栄養価が極めて高く、カルシウムはホウレンソウの5倍、カロテンもビタミンCも豊富に含んでいます。また、味にクセがなく、お浸し、炒め物、煮物、汁の具材など、料理に幅広く利用できる緑黄色野菜の優等生です。旬は冬で、寒さに強く霜が降りると甘味を増すこともあり、東京の雑煮には欠かせない存在となっています。 (TOKYO GROWNより)

「のらぼう菜」。 ノラボウナの原種は、闍婆(ジャバ、現在のジャワ島)を経由してオランダの交易船が持ち込んだセイヨウアブラナ(洋種ナバナ)の一種「闍婆菜」(ジャバナ)の品種という説があります。江戸時代にあきる野・五日市周辺で栽培が始まり、当時は食用のほかに、種子から油も搾っていました。天明・天保の飢饉では、このノラボウナのおかげで、この地域の住民が救われたといいます。葉も茎もやわらかく、ほんのり甘い、春の訪れを告げる伝統野菜です。毎年3月の最終日曜日には、子生(こやす)神社で「のらぼうまつり」が開催され、五日市産のノラボウナを使ったおやきや大福などの出店で賑わいます。 (TOKYO GROWNより)

「東京うど」。ウドは、タラの芽などと同じウコギ科の植物で、数少ない日本原産の野菜の一つ。主に山野に自生しています。その歴史は古く、平安時代の書物にも記載があるほどです。東京では、幕末に吉祥寺で栽培が始まり、初ガツオなどのように初物を楽しむ江戸っ子の粋な楽しみの一つでした。東京ウドは、関東ローム層の崩れにくい粘土質が地中深く穴を掘るのに適していたことから、光の入らない「室(ムロ)」と呼ばれる地下3mほどの穴の中で育てられます。この方法は他の産地にはない独特のもので、地下で育てられることから真っ白でアクが少ないことも特徴になっています。 (TOKYO GROWNより)